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公益財団法人市民防災研究所 公式ブログ

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福祉避難所開設訓練を支援しました!

当研究所では、平成30年度、都内の自治体から福祉避難所開設訓練の運営業務を受託し、訓練の企画・運営を支援しました。

今回の訓練は、福祉避難所に指定されている高齢者福祉施設で実施しました。同自治体では初めての福祉避難所の開設訓練ということで、施設の職員を交えて何度も打ち合わせをして準備しました。

訓練は、大地震発生直後の初動対応から福祉避難所の開設準備、避難者の受入までの手順を確認し、施設に備蓄されているダンボールベットやラップ式トイレの組み立てなども実際に行いました。

訓練終了後に参加者を対象にアンケート調査をしました。参加者の約8割が今回の訓練が「大変役立った」と回答しました。また、参加者の約9割が来年度以降も引き続き、福祉避難所開設訓練を実施することが必要だと回答しました。

初めての訓練でしたが大変有意義な訓練を実施することができました。

訓練を企画するにあたり、過去の災害を踏まえて特に下記のことについて検討を重ねましたので紹介します。

■ 訓練を実施するにあたって検討事項

1 要配慮者の避難の流れ

ほとんどの自治体では、一次避難所でスクリーニングしてから自治体災害対策本部の要請を受けて要配慮者を受け入れる計画になっています。しかし、一次避難所で厳しい避難生活を経験しなければ福祉避難所に行けないのは大変な苦痛を強いることになります。そこで、施設に直接避難してくることも想定して訓練を実施しました。

2 福祉避難所開設準備基準<施設独自基準>

ある自治体では、福祉避難所は災害発生の数日後に開設準備が整い区の決定により開設することになっています。しかし、数日経ってからの開設では遅く、要請を受けてから開設準備をするのではなく、施設独自に福祉避難所の開設準備基準を検討しました。

ある震度以上の大地震が起きたときには、福祉避難所の開設要請に備えて、職員の参集も含めて福祉避難所をいち早く開設できるように準備することにしました。

3 スクリーニング(受入対象者の選別)

内閣府の「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」では、スクリーニングの例が例示されています。都市部では要配慮者の数も多く、収容スペースなども考慮すると厳しい基準を設けざるを得ませんでした。

今後の課題としては、全介助が必要な人は福祉避難所ではなく緊急入所で対応すべきだろう思います。また、高齢者施設などは福祉避難所だけでなく「緊急入所施設」としても明確に位置づけて対応していくことも必要だと思います。

4 支援者の確保(介助者として家族の受入について)

福祉避難所では災害救助法が適用された場合、概ね10人の要配慮者に1人の生活相談員が配置されます。しかし職員の人手が不足する中では、要配慮者の介助はできる限り家族に行っていただく必要があります。そこで、収容スペースも考慮して、要配慮者1人につき家族1人一緒に受け入れることにしました。

5 福祉避難所のレイアウト

防犯面を考慮して、出入口を1カ所に限定し、福祉避難所のスペース以外は関係者以外立入禁止の区域を設けました。また、家族も含めた居住スペースのレイアウトを考えました。

6 福祉避難所の共通ルール

防犯面を考慮して、夜間帯の出入口の施錠時間を設けました。

 - 事業活動紹介, 防災の取り組み

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