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公益財団法人市民防災研究所 公式ブログ

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平成26年度新小岩地域防災会議の取り組み!~避難所初動組織等の見直し~

当研究所では、平成26年度、新小岩地区地域防災会議支援業務(東京都葛飾区)を受託し、地域防災会議と避難所開設・運営訓練の企画・運営を支援しました。その取り組みをご紹介いたします。

■ 地域防災会議の設置と活動概要

地元6自治町会を母体に「新小岩地域防災会議」を設置し、区や学校、消防、警察、社会福祉協議会、まちづくり協議会などの地域団体などが参加して、避難所をテーマに4回の会議と避難所開設・運営訓練を実施しました。

会議では、避難所開設・運営訓練の実施に向けて、避難所開設を中心に学び、避難所組織のあり方などの検討を行いました。そして、話し合ったことなどを踏まえて避難所開設・運営訓練を実施しました。訓練後の最後の会議では、訓練の検証として課題等を出し合い、次年度に向けた取り組みを確認しました。

■ 避難所開設・運営訓練の実施

地域防災会議で検討した避難所初動組織3班体制(「総括班」「避難者対応班」「避難者受入準備班」)をもとに、避難所にある備蓄品や設備等を実際に活用しながら、一時集合場所の開放から避難者を校舎内に受け入れるまでの避難所の開設手順を体験する訓練を小松中学校で実施しました。
※同中学校は「一時集合場所」と「避難所」に指定されています。

一時集合場所の開放訓練で、避難者へのお願いを掲示中
一時集合場所の開放訓練で、避難者へのお願いを掲示中

なお、本訓練をもとにして、葛飾区防災広報番組「どうする?!避難所の開設・運営」が制作されました。

■ 避難所初動組織等の見直し

地域防災会議では、すでに組織されている防災市民組織(自主防災組織)と避難所組織について、避難所開設時の組織を検討しました。

現在の防災市民組織には、避難所開設を担当する役割がありませんでした。そこで、一時集合場所の開放や避難者の対応、避難所の開設を担う「避難者対応班」を新たに設けることにしました。

また、区では現在、避難所開設も含む避難所運営組織として6部の編成をしています。しかし、大地震直後は人命救助等の地域の災害対応に重点を置いて活動する中で、避難所の開設も行います。そこで、マンパワーを分散させないように避難所開設時の組織を簡素化し、避難所開設の司令塔となる「総括班」、避難者の対応に当たる「避難者対応班」、施設の安全点検をして避難者の受け入れ準備をする「避難者受入準備班」の3班編成にすることにしました。

※その後、防災市民組織と避難所組織に同じ「避難者対応班」があると混同するとのご指摘があり、防災市民組織の避難者対応班を「避難所初動班」とする案もでています。(平成27年10月20日追記)

避難所初動組織

今後は、会議で検討したことを踏まえて各防災市民組織や避難所運営会議において、組織を具体的に見直すことになります。

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