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公益財団法人市民防災研究所 公式ブログ

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【現地調査報告】令和元年房総半島台風(2)千葉県鋸南町・南房総市

当研究所では9月11日(水)に引き続き、9月19日(木)に千葉県鋸南町や千葉県南房総市などの現地調査を行いました。

富津市

■ 鋸南町

■ 南房総市

南房総市役所
支援物資受入受付
来庁者向け案内掲示
被害状況相談受付

■ 館山市

◆停電すると「電気」だけでなく、「水」「情報」も途絶える
南房総市役所の職員に状況などをお伺いしました。

(被害)
・東京電力が復旧までに時間がかかるという会見の前に会見内容が届いて、それを見て絶句した。
・水も浄水も電気が必要で、燃料がなくなり発電機が停止すると断水した。停電すると「電気」だけでなく、「水」「情報」も途絶える。
・今回の台風は風が強く、一軒残らず被害を受けている。
・高齢の女性が自宅で熱中症で亡くなった。同居家族がいたが、昼寝中に亡くなっていた。停電で、エアコンは使えなかった。
・現在、避難所には10人程度が避難している。

(情報)
・市としては、市民に情報を発信できないのがつらかった。
・ネットワーク回線が使えず、インターネットも使えない。情報が入ってこないので情報がない。
・被害の確認に行っても、パソコンは使えないので報告内容は手書きで書き、コピーも停電しているので最小限にしかできない。
・電話は、1日目は使えたけど、2日目から固定電話と携帯電話共に使えなくなった。
・衛星電話も使えなかった。衛星電話は衛星を探すのに時間がかかり、特に衛星電話同士だと使えなかった。
・防災行政無線の中継局まで行く道路が倒木で通行できず、ルートの確保ができたのは5日目だった。

(ブルーシート張り)
・市ではブルーシート500枚を備蓄していたが、放送するともらいにくる人で長蛇の列になった。しかし、ブルーシートを取りに来る人はいても、屋根にのぼっての作業になるので特に独居の人や高齢世帯では張ることができる人がいない。
・近所では、70代の高齢の方が脚立で屋根にのぼってシートを張っていた。
・市民からブルーシート張りの問い合わせが多く、泣きながら電話してくる人もいる。
・被災直後は食べ物の支援が中心で、一方で市民はブルーシートを取りあえず確保しようとするが、どうやってかけるのだろうと思っていた。

食料)
・食料については充足していた。冷蔵庫は停電3日目になると腐るので食べることができないが、その時にはお店が営業しているところもあった。
・ガスは、都市ガスがなくプロパンガス。今のプロパンは、何か異常があれば使用することができないようになっているので、普通に使えるのであれば異常はないとのことだった。

(要支援者対策)
・消防団が一軒ずつ被害の確認をしながら安否確認を行った。
・避難行動要支援者名簿に基づく要支援者には、自衛隊にブルーシート張りをお願いした。自衛隊もブルーシート張りは初めての体験と話していた。半日ほどレクチャーを受けてから実施している。

(地域の活動)
・地元の区長さんが頑張ってくれた。
・7カ所の地域センターが拠点となり、区長や民生委員が困りごとを伝えてくれる。ただ、地域センターと本庁との連絡手段が途絶えていた。
・市職員も区長に集まってもらい、話し合って対策を進めた方がよいと感じた。災害対策本部も区長をもっと頼りにしてはどうかという話もあった。地域と市ができることのマッチングができるといいと思っている。

(避難所)
・台風が来る前の前日から市が設けた避難所に避難していた人もいた。以前は不慣れだったが、今は避難所の開設も慣れてきている。避難者のスペースは畳のところや、基本的には毛布・食料は持ってきてもらうようにしているが、もって来れない人もいるので提供できるようにしている。以前と比べると、快適に過ごせるようになってきている。

(台風通過時の体験談)
・今までで、家の中にいて危険を感じたのは初めてのこと。
・自宅にいて、午前2時半ごろに停電して雨漏りしてきた。
・自宅の瓦屋根の一部が壊れた。雨漏りはポタポタ落ちるイメージだけど、実際にはザーっという感じで雨水が落ちてくる。
・猛烈な風で建物が揺れて地震が続いている感じだった。
・家が飛んでいくのはないかという恐怖があった。

【現地調査報告】令和元年房総半島台風(1)千葉県市原市・館山市

 - 被災地調査

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