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公益財団法人市民防災研究所 公式ブログ

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コロナ禍でも防災を止めない!-災害対応計画を作成する分散型図上訓練を支援しました

当研究所では、令和2年度、都内3つの自治体から行政職員対象とする図上訓練の支援業務を受託し、訓練の企画・運営を支援しました。

緊急事態宣言が発出されているなか、コロナ禍でも起きる可能性がある大地震に備え、各自治体では感染対策を取りながら工夫して図上訓練を実施しました。

1つの自治体では、従前行っていた訓練方法を大幅に変更しました。従前は特定の部署だけが参加していましたが、今回は災害対策本部のすべて災対部が参加し、発災12時間後を想定した被害や対応状況などの状況付与に基づき、災対部ごとに災害対応計画を作成しました。その後、部長級以上の職員が参加して災害対策本部会議を開催し、災害対策本部長に作成した計画内容を報告する訓練を行いました。

全庁挙げての初めての訓練でしたが、主に管理職や係長級以上の職員が参加して災害対応計画を作成したことにより、訓練後のアンケート結果では、役所全体で職員の災害に対する意識が一気に高まったことが確認できました。

訓練は状況付与した日から約2週間の訓練期間を設定して、災対部を構成する担当課で業務の都合などを考慮して訓練日程を決め、次の進め方を基本に災対部単位でそれぞれ訓練を行いました。

今回の訓練は、従前と異なり時間をかけて行ったことでこれまで以上に深く考え、先を見通した検討が行われ、災害対応上の多くの課題などが浮き彫りになり、大きな成果がありました。

従前の大人数が一堂に集まって行う集合型の訓練だけではなく、今回の訓練のように災対部ごとに少人数で計画を立案する分散型の図上訓練は、コロナ禍でも防災を止めずに工夫した訓練方法の一つではないかと思います。

災害対応では、①個別の事案に対応する担当 ②全体を俯瞰して状況を予測し先を見通した計画を立案する担当の両方の役割が必要になります。今回の訓練では、②の計画を立案することを重点に訓練を実施しています。

当研究所では、行政職員を対象とした図上訓練の企画・運営を支援しています。実施している訓練内容等については、お気軽にお問い合わせください。

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